Webサイトとは
Webサイトとは、インターネット上に公開されている、複数の関連するWebページをまとめた集合体のことです。企業や組織、個人が情報を発信したり、サービスを提供したりするためのデジタル上の拠点として機能します。単なる情報発信の場としてだけでなく、製品の販売（ECサイト）、見込み客の獲得（コーポレートサイト、ランディングページ）、顧客サポートなど、ビジネスの様々な目的を果たすための重要なマーケティングプラットフォームです。
時間と場所に縛られないツール
現代のビジネスにおいて、Webサイトは単なる会社の紹介パンフレットではありません。それは、時間や場所に縛られず、世界中に対して情報を発信し、顧客との接点を持つことができる24時間365日稼働する営業拠点としての役割を担っています。
特にBtoBビジネスでは、見込み客が営業担当者に会う前に、Webサイトで企業の信頼性や製品情報を徹底的に調査します。ここで、必要な情報がスムーズに見つからない、あるいはデザインが古く信頼できないと感じさせてしまうと、その時点で商談の機会を失ってしまいます。大手企業はブランドイメージを統一し、ベンチャー企業はニッチな専門性やスピード感を出すなど、Webサイトは企業の顔であり、ブランド構築とリード獲得の主戦場なのです。アクセス解析を通じて顧客の行動を正確に把握し、常に改善し続けることが、この営業拠点のパフォーマンスを最大化するために不可欠です。
LPOやABテストで改善を
Webサイトを成果に直結させるためには、「作って終わり」ではなく「分析して改善する」運用体制が欠かせません。その中心となるのが、LPO（ランディングページ最適化）やABテストといった検証手法です。
例えば、Webサイト内にある「資料請求ページ」がコンバージョン率（CVR）のボトルネックになっているとします。LPOの考え方に基づき、このページの内容や導線を改善することで、流入したユーザーを確実に成果へと導きます。
具体的な改善施策が本当に効果があるかを確認するのがABテストです。ボタンの色、キャッチコピー、画像のいずれかを変更したAパターンとBパターンを用意し、どちらがより多くのコンバージョンを生み出すかをデータで比較します。この検証を繰り返すことで、Webサイト上の要素一つ一つを科学的に最適化し、広告予算を増やさずにCVRを向上させることが可能になります。特に、広告から直接流入するランディングページは、LPOとABテストを最優先で実施すべきWebサイトの一部です。
モバイル対応は必要条件
スマートフォンの普及により、Webサイトへのアクセスはモバイルデバイス経由が主流となっています。そのため、Webサイトのモバイル対応は、もはや「あれば良い」という付加価値ではなく、「なければビジネス機会を失う」必要条件となっています。
スマートフォンで表示した際に、文字が小さすぎたり、画像が読み込まれなかったり、ボタンが押しにくかったりすると、ユーザーはすぐに離脱します。これは、Webサイトのユーザビリティ上の重大な問題であり、CVRの低下に直結します。
Webサイトを設計する際は、PCだけでなくモバイルでの見やすさや操作性を前提としたレスポンシブデザインを採用することが基本です。さらに、アクセス解析でモバイルユーザーの離脱率が高いページを特定し、LPOやABテストをモバイル表示に特化して行うことが、Webサイト全体の成果を底上げする重要な施策となります。
Q＆A
Q1. コーポレートサイトとランディングページ（LP）は、Webサイトとして何が違いますか？
コーポレートサイトは、企業全体の概要や事業内容、IR情報など、広範な情報を網羅的に提供するWebサイト全体を指します。一方、ランディングページ（LP）は、特定の製品の申し込みや資料請求など、一つの目的に特化して設計されたWebサイト内の一枚のページを指します。
Q2. Webサイトを改善する上で、最初に確認すべきデータは何ですか？
まず、アクセス解析を用いて、「どのページでユーザーが最も離脱しているか」や、「流入経路ごとのコンバージョン率（CVR）」といった定量データを確認すべきです。特に、ランディングページや入力フォームなど、成果に直結するページの離脱率を優先的に分析します。
Q3. Webサイトの「ユーザビリティ」とは何ですか？
ユーザビリティとは、「使いやすさ」を意味し、ユーザーが目的のタスク（情報検索や購入など）を、効率的かつ満足して達成できるかどうかというWebサイトの質の指標です。導線が分かりにくい、情報が見つけにくいなどの問題があるとユーザビリティが低いと判断されます。
Q4. WebサイトのLPOとSEOはどのように連携しますか？
SEO（検索エンジン最適化）は、Webサイトに質の高いトラフィック（訪問者）を呼び込むための集客施策です。LPOは、その集めたトラフィックを成果（CV）に繋げるためのページ改善施策です。両者は集客と成果獲得という役割で連携し、Webサイトの成果を最大化します。
Q5. Webサイトの改善で、ABテストはどのように活用されますか？
Webサイトの改善で、ABテストは、LPOなどで生まれた「この変更は効果があるはずだ」という仮説を、データに基づいて検証するために使われます。具体的には、既存ページと改善案を一定期間公開し、どちらのCVRが高いかを比較します。
関連用語
コンバージョン率（CVR）